お薦め

がん関連疲労とは?

がんを患った患者さんは本当に様々な問題に対処していかなくてはいけません。

内視鏡で治療が終わってしまうような軽度のがんならばともかく、
入院が必要な場合、さらには長期にわたる治療が必要な場合は並々ならぬ苦労があります。
そんな中で患者が感じるのが、がん関連疲労です。

その症状は、
体の疲労感、性欲の減退、行動意識の希薄化から、
何に対しても悲観的になってしまう、など身体から精神まで多岐にわたります。

慣れない場所。
見知らぬ人との人間関係。
起床・就寝のリズムの違い。
食事や娯楽の制限。
退職した事による収入の不安。
抗がん剤や放射線治療の副作用による体力の消耗。

あらゆるストレスを受けるわけですから、このような症状が出るのはある意味、当然とも言えます。
しかしこれを仕方ないで終わらせるわけにはいきません。

患者の体力の低下は、病状そのものの悪化に繋がります。
また無気力になってしまうと、その後の治療に対して積極的に取り組むことにも支障がでてきます。

また、患者さんにはその後の生活があります。
家族や関係者との人間関係が変わってしまえば、闘病中のサポートが十分にされず、
退院してからの生活がうまくいかなくなる可能性だってあります。

がん関連疲労が軽視できない問題である以上、
医師も、患者も、その家族や関係者も、
やむを得ない部分を最小限にする努力をしなければなりません。

そのためには、外科・内科といった物理的治療だけでなく、
緩和療法や臨床心理士などによる心のケアを総合的に考えた治療方針を立てるとともに、
患者サイドでも積極的に自分の症状を訴えていくことが大切になります。
このようなことをいうと、患者が医者に対して意見をいうなんて・・・と尻込みしてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、医師は患者を治すことが仕事であり、そのためにあらゆる事をする義務があります。

また、何人もの患者を抱え、わずかな時間の診察で見過ごしていることがないとも限りません。
自分の現状をきちんと話すというのは、単なるわがままではなく、治療への協力なのです。